社長の名は

清掃業にどんな印象を抱く?

社長の名は 編集部より

「誰かがやらなければいけない仕事」
でも、誰もやりたがらない仕事。それが、清掃業界の現実でした。周りからは「汚い」と言われ、見下されることもあります。それでも、街を支え続ける人たちがいます。今回ご紹介するのは、そんな清掃業のイメージを、誇りある仕事へと変えた社長の物語です。

株式会社まごころ清掃社 代表取締役社長、高野 正人さん。「感謝される仕事だ」と父から教わった彼が、現実の厳しさに打ちのめされながらも、仲間とともに誇りを取り戻していきました。「清掃業は、全員から“ありがとう”がもらえる仕事だ」そう語る高野さんの言葉には、見下されてきた時間があるからこそ、響くものがあります。

高野正人のストーリー

誇れる仕事を目指して

「清掃業は、全員から“ありがとう”がもらえる仕事だ」そう語る彼も、かつては悩み続けた。「俺たち、底辺職なのかな」と。それでも、逃げなかった。見下される仕事を、誰よりも誇れる仕事に変えた—社員の辞めたくない会社をつくった男の逆転と誇りのストーリーをご紹介。

「俺たち、底辺職なのかな」

コンビニに入った時のことです。店員さんから「汚い、近寄るな」っていう目で見られました。そのことを会社に戻って同僚に話したら、「俺もだよ」って。ああ、やっぱりそうなんだなと。「俺たち、底辺職なのかな」って思いました。

父は「感謝される仕事だ」と言っていたけれど

幼い頃、「ゴミ屋は絶対に感謝される仕事なんだ」と父からずっと言われてきました。でも、現実は違いました。分別されていないゴミを開けて確認して、時間外に出されたゴミについても文句を言われて。「なんで回収してないんですか?」と責められることもありました。

「誇れる仕事に変えよう」

20年ほど前、父の会社に入社しました。 「みんなで誇れる仕事に変えていこうよ」と声をかけましたが、「二代目が何言ってんだよ」と返されました。休憩室では、転職雑誌をめくりながら「いずれは辞める」と話す同僚もいました。

「オヤジの会社って未来ないのかな」

いてもたってもいられなくて、トラックを洗いながら考えました。「オヤジの会社って未来ないのかな。ダメな会社なのかな」そんな気持ちが押し寄せてきました。

「馬鹿やろう。気にすんな」が父のアンサー

「どこが感謝される仕事なんですか?」と父にぶつけました。返ってきたのは「馬鹿やろう。気にすんな」という言葉だけでした。

震災支援で知った「頼りになる仕事」

2011年、震災の復興支援に向かうトラックの中で、隣に座った先輩が言いました。「お前の仕事って、こういう時にとても頼りになるよな」その言葉にハッとしました。「ああ、これが“感謝される”ってことか」父の言葉が、やっと腹に落ちました。

仲間が辞めたくない会社をつくりあげる

そこから決めました。「仲間が辞めたくないと思える会社に俺が変える」2021年、社長に就任して、誰よりも元気に挨拶をし、かっこいい制服を作り、社内独立制度で映像やアパレル、飲食部門も立ち上げました。

「いつもありがとう」の手紙があった日

ある日、回収作業を終えた仲間が戻ってきて言いました。「集積所に手紙があったぞ!」 子どもの可愛い字で「いつもありがとうございます」と書いてあって、作業員の絵も描いてくれていました。その時、思いました。 「この仕事をやっていて、本当によかったな」と。

清掃業は、全員から「ありがとう」がもらえる仕事

清掃業は、みんなの家から会社まで、全員から「ありがとう」がもらえるすごい仕事です。私は今、心からそう思っています。

「見下された仕事」なんて、
どこにもなかった。

社長の名は 編集部より

どんな仕事も、誰かの生活を支える誇りある仕事だと気づかせてくれる話でした。 「ありがとう」の声が、その証明でした。

会社概要

社名
株式会社まごころ清掃社
所在地
〒193-0824 東京都八王子市長房町126-2
設立
昭和61年6月30日
代表
代表取締役 高野正人
従業員数
110名(2023年7月現在)
事業内容
産業廃棄物、一般廃棄物の収集、運搬、処理
廃棄物の処理に関するコンサルティング業務他
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